今東光氏の文科系大学不要論と絡めて

 「してみると大学なんて要らねえね。暴論に聞こえるかもしれませんが少くとも文科系統の大学なんて叩き潰しても惜しくはありませんな。国家の費用で拵える大学は理工科系だけで結構。法科や文科なんてものは独学で好いんだ。(弓削道鏡が)葛城山中で自分自身を啓発するだけで、あれだけいくんです。現在のように八百六十有余の大学なんて、ありゃ砂利会社みたいなもんさ。あんな下らねえ大学で無駄飯くわせるなんて何て勿体ねえことかわかりませんぜ。それくれえなら防衛大学をもっと拡張して、天下の志ある人材を養成した方が増しだと思いますな。従って道鏡をとらえて痴漢呼ばわりしたり、猥漢扱いする奴は何も知らない馬鹿者ですぞ。」
『毒舌日本史』*1「ウルトラスーパーマン道鏡」単行本1972年刊行)

△「学問はできるときにするものだ」というのが、心学=理学者であった鎌田柳泓のポリシーだった。結論:働くべきときには働くがよし。学問できるときには学問するがよし。

*1:毒舌日本史 (文春文庫)