納豆は好きですが…

テレビで「食べるとやせる」と放送してから完売状態の納豆ブーム。品薄でメーカーが「おわび」広告まで出す騒ぎに。過ぎたるは及ばざるがごとし。「酒は飲むべし百薬の長」を曲解して毎晩痛飲していたら、やがてどうなるのか。(「http://www.mainichi-msn.c…

 笠井潔氏の脱大学=研究論

それを必要とする人間が少数でもいる限り、どのようなジャンルでも、創作はむろんのこと研究までが自前で進められていくに違いない。探偵小説やSFを対象として行われていることが、漱石研究やドストエフスキー研究にかんして。できないわけがありません。 ……

 共同体から流出して生きるということ(『論語』その1)

孔子曰く「若者よ、身内では父母に仕えておくこと(孝)、世間に出ては自分をへりくだっておくこと(悌)だ。何事もおろそかにせず、誠実で人から信じられるように。誰でも嫌うことなく、また、人柄の厚い人に親しんでいく。このように生活して、まだ余力が…

 今東光氏の文科系大学不要論と絡めて

「してみると大学なんて要らねえね。暴論に聞こえるかもしれませんが少くとも文科系統の大学なんて叩き潰しても惜しくはありませんな。国家の費用で拵える大学は理工科系だけで結構。法科や文科なんてものは独学で好いんだ。(弓削道鏡が)葛城山中で自分自…

 立場を弁えることについて(『孟子』その1)

孟子曰く「仕えることは貧のためにするのではない(正しい道を実現するためだ)。しかし時には貧のためにすることもある。…貧のためにする者は、尊きを辞して卑しきに居り、富を辞して貧に居るべきだ。それには、門番か夜警ぐらいがちょうどよい。あの孔子で…

 自殺についての話題を転換するということ

△TBSニュースバードで一昨日辺りから流れている*1、自殺防止に関するウィーンからの報告について、やや粗雑に情報をまとめてみる(不正確な部分があればご指摘ください)。 1978年にウィーン初の地下鉄が開業後、飛び込み自殺が相次いだ。報道も過熱し大きく…

 内田樹・南直哉対談「『本当の私』というフィクション」より

△南直哉氏*1の『老師と少年』*2刊行記念だそうで、新潮社のPR誌『波』11月号に出ている。2箇所引用する。 南 高校生のとき、とても尊敬していた牧師がいて、その人を慕ってキリスト教に入信しようと思ったことがあるんです。しかしその牧師は、「信仰という…

 白川静氏死去

△碩学と呼ぶにふさわしい学者の96年の堂々たる人生。個人的には『孔子伝』*1に、大いにインスパイアされた記憶がある。儒教好きはこの著作のせいばかりではないけれど。 △内田樹先生の記事は、こちら→「白川静先生を悼む - 内田樹の研究室」 *1:

 「恥を知る」ということ

△「恥ずかしい」という感情と、「恥じる」という態度は違う。恥の感情は誰でも持っているが、それを態度に育てるのでなければ、やがて欺瞞の顔を作り上げるしかない。それを「恥知らず」「厚顔無恥」と言う。 △不完全・未完成な実存としての自分を、ありのま…

 ニート・引きこもり・社会不安障害(社会恐怖)について

△これらの人々が世の中とうまく交われない原因は、彼らに何か力が足りないのではなく、むしろその持てる力を余らせてしまっていることにある。 △必要なのは、力を発揮する体験の繰り返しであり、それを通して得た力の使い方のコツである。 △「あなたの持てる…